1. はじめに
投資を始めるにあたり、まず考えるべきなのが「生活防衛資金」です。これは、万が一の事態に備えて確保しておくべき資金のことを指します。特に、新卒2年目でまだ投資経験がない方にとっては、投資と同時に生活防衛資金を蓄えることが重要です。
本記事では、公務員として安定した職に就いている24歳の女性をモデルに、
- 生活防衛資金を確保する理由
- 具体的にどのように資金を確保しながら投資を始めるべきか
- 毎月の収入配分の具体例
について解説します。
2. 生活防衛資金とは?
生活防衛資金とは、失業や病気、予期せぬ出費に備えて確保しておくお金のことです。
一般的には、「最低3カ月分の生活費」が必要とされていますが、安定した職業(公務員)の場合は「6カ月分程度あれば十分」と考えられます。
なぜ生活防衛資金が必要なのか?
- 突発的な支出への備え(病気や事故で医療費がかかる、家電の買い替えが必要になる など)
- 投資のリスクヘッジ(相場が下落しても、すぐに売却せずに耐えられる)
- 精神的な安心感(投資が不安にならず、長期目線で続けられる)
- ライフプランの変化に対応(結婚や転居などのライフイベントに対応できる)
3. 生活防衛資金の目標額を決める
今回のケースでは、
- 毎月の手取り収入:18万円
- 毎月の支出:14万円(貯金額から逆算)
- 現在の貯金:50万円
という前提です。この場合、生活費6カ月分を確保すると以下のようになります。
14万円×6カ月=84万円14万円 × 6カ月 = 84万円
つまり、あと34万円(84万円 – 50万円)を生活防衛資金として貯める必要があります。
4. NISAの積立をしながら資金を確保する方法
新NISAを活用しつつ生活防衛資金を貯めるためには、毎月の貯金と投資のバランスが重要です。
目標:1年間で生活防衛資金を貯めながら投資もスタート
毎月の収入配分(例)
項目 | 金額 |
---|---|
生活費 | 14万円 |
生活防衛資金積立 | 2万円 |
NISA積立 | 2万円 |
→ 1年間で生活防衛資金は 2万円 × 12カ月 = 24万円 貯まり、合計74万円に。
→ さらに翌年も続ければ、生活防衛資金84万円に到達。
この方法なら、投資を早めにスタートしつつ、1年~1年半で生活防衛資金を十分確保できます。
追加の収入を活用する
ボーナスや臨時収入があれば、生活防衛資金の確保を優先しつつ、一部をNISAの積立に回すのも有効です。たとえば、ボーナスの半分を生活防衛資金に、半分を投資に充てると、より早く資産形成が進みます。
5. NISAの活用方法
新NISAは、
- つみたて投資枠(年間120万円まで)
- 成長投資枠(年間240万円まで)
があり、税制優遇を受けられる制度です。
初心者の場合は、長期投資向きのつみたて投資枠を活用し、
- 低コストなインデックスファンド(S&P500や全世界株式など)
- 毎月の定額積立(時間分散でリスクを抑える)
を行うのが基本戦略です。
また、リスク許容度に応じて、成長投資枠を活用し個別株やアクティブファンドに分散するのも選択肢の一つです。
6. 投資と生活防衛資金のバランスを取るポイント
- 投資額を増やしすぎない(生活防衛資金を優先)
- 定期的に資産状況を確認する(半年に一度、目標額に達しているかチェック)
- 市場の変動に動じない(短期的な値動きに惑わされない)
- 生活の変化に応じて調整する(転職・引っ越し・家族の変化などに合わせて柔軟に対応)
7. まとめ
- 生活防衛資金は6カ月分(約84万円)を目安に確保
- 現在の貯金50万円なので、あと34万円を1年~1.5年で貯める
- 毎月の収入配分を「生活費14万円・貯金2万円・投資2万円」にする
- ボーナスや臨時収入を活用し、早めに目標達成を目指す
- 新NISAのつみたて投資枠でインデックスファンドを積み立てる
- 成長投資枠の活用も検討し、多様な資産に分散投資
このように、無理のない範囲で資金を確保しつつ投資を始めることで、安心して資産形成を進められます。投資は長期戦なので、焦らず着実に進めていきましょう!

比較的リスクが低いと思われる公務員の場合で、生活防衛資金の考え方と投資と貯蓄のバランスを考えながら投資を始める方法について考えてみました。


このあたりの記事も投資初心者におすすめなので、よかければご覧ください!