新NISAで投資を始めて、ある程度余力もある場合、悩む問題がこれだと思います。
年初一括で投資をするか?それとも、毎月積立で投資をするか?
結論:年初一括の方が期待値が高い
期待値から言えば、年初一括の方が資産が大きくなる可能性が高いです。
こちらはニッセイ基礎研究所の記事ですが、こちらによると、
2000年1月~2023年11月まで、年間投資額12万円を「1月に一括投資した場合」と「毎月1万円つみたて投資した場合」(中略)、「S&P500に1月一括投資」が最も有利で、投資元本287万円が1,603万円に増えた(年平均利回り7.5%)。一方、「S&P500毎月投資」は1,476万円だった( 同7.1%)。オルカン(MSCI-ACWI)、TOPIXも結果は同様で、「1月一括投資」のほうが有利な結果となった。
という結果となった。
あくまで直近の約23年間という長期間の投資シミュレーションにて、一括投資の方が積立投資(ドルコスト平均法)より優れているという結果。
実際に、過去30年間の年単位で年初一括と毎月積立を比較した場合には、年初一括の方が年末にリターンが大きいケースが19回存在したというデータもあります。
このことからも、年初一括か毎月積立かのどちらがリターンが大きくなる確率が高いか?(期待値が高いか?)と言えば、年初一括の方が期待値が高いと言えます。
これだけで年初一括でいいやん感はありますね。
2025年に暴落がきたらどうする?円高になったらどうする?
だが、年初一括か毎月積立かを検討する場合、過去のデータ上は年初一括がリターンが大きくなるとはいえ、暴落が来たらどうしようと思うのもまた事実。
ドルコスト平均法で投資しつつ、暴落が来たら大きく買えばいいんじゃない?
って思う自分がいます。
しかし、これもなかなか難しいことで、思い返してみると2024年にも2回ほど暴落とは言えませんが株価がガクッと落ちた時期がありました。
ここで、自分が何をしていたかと思うと、特になにもできなかったんですよね。
株価が下がる→投資のチャンスと思う反面、もっと下がるんじゃないかというスケベ心→まだ投資チャンスではない
というサイクルで結局追加投資できませんでした。
結果的に、すぐに元に戻ったのでただの買い場を逃しただけで終わったのですが、実際まだまだ落ちていた可能性もありますし、結局自分にはタイミング投資は無理だなと悟りました。
ドルコスト平均法であれば、下がったら勝手に多く買うことになるため、一見すると暴落や円高が見込まれるのであればドルコスト平均法の方がいいと思えるのですが、過去23年のシミュレーションでは年初一括の勝利です。
ちなみに、この間に起きた暴落的なイベントを簡単にまとめておきます。
2001年:ドットコムバブル崩壊
- 原因: インターネット関連企業の過剰評価とその後の失速。
- 影響: NASDAQはピークから約78%下落。S&P500も大幅に下落。
- 背景: インターネット企業の収益が期待に応えられず、多くが倒産。
2008年:リーマンショック
- 原因: サブプライム住宅ローン問題に端を発する金融危機。
- 影響: S&P500は2007年10月のピークから2009年3月までに約57%下落。
- 背景: リーマン・ブラザーズの破綻を契機に、世界的な信用収縮が発生。
2010年:フラッシュクラッシュ
- 原因: アルゴリズム取引の誤作動と不安定な市場心理。
- 影響: 一時的にダウ平均が1,000ポイント以上急落。
- 背景: 数時間で市場は回復したものの、アルゴリズム取引への懸念が広がった。
2011年:欧州債務危機
- 原因: ギリシャなど欧州諸国の財政危機が波及。
- 影響: 世界的に株価が10%以上下落(調整局面)。
- 背景: EUの財政安定性への疑問が市場の信頼を損ねた。
2015年:チャイナショック
- 原因: 中国経済の減速懸念と上海株式市場の暴落。
- 影響: グローバル株式市場が約10~15%の下落。
- 背景: 中国の成長鈍化が世界経済全体に悪影響を及ぼすとの懸念。
2018年:米中貿易摩擦
- 原因: 米中貿易戦争による経済不安。
- 影響: S&P500は2018年12月に一時20%近く下落。
- 背景: 貿易関税の応酬が企業業績に悪影響を与えると予想された。
2020年:コロナショック
- 原因: 新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済の停滞。
- 影響: S&P500は2020年2月から3月にかけて約34%下落。
- 背景: 各国でのロックダウンや経済活動停止によるパニック売り。
2022年:インフレと利上げ懸念
- 原因: 40年ぶりの高インフレとFRBの利上げ。
- 影響: S&P500は2022年に約20%下落し、ベアマーケット入り。
- 背景: 利上げにより経済成長が鈍化する懸念。
2023年:銀行危機(SVBショック)
- 原因: シリコンバレーバンク(SVB)など複数の銀行の破綻。
- 影響: 金融セクターに対する不安が広がり、一部市場が大幅下落。
- 背景: 銀行の流動性リスクが顕在化。
リーマンショックくらいだったっけと思ったのですが、調べてみると案外多くてびっくりしました。
これだけの暴落機会があったにも関わらず、年初一括のリターンの方が高いんです。
なので、年初一括の選択肢があるのであれば年初一括、もしくは、年度頭に投資できるだけ投資しておくというのがいいかと!
なんのために投資をするか?→20年後の生活のため
暴落が心配という方には、なんのために投資をするか?ということを思い返してもいいかもしれません。
結局、今投資をするのは20年以上先に引退した際に働かないという選択肢を増やすためでしょう。
結局、20年後から考えたら今暴落するかなんて関係ないってわかるじゃないですか。
先ほど暴落の歴史をつらつらと並べましたが、こんな暴落を乗り越えて結局は年初一括が買ってるんです。
また、年初一括とはいえ、最大でも360万円しか投資できないわけで、今後20年で考えたら年単位のドルコスト平均法みたいなもんです。
なので、暴落が来たらどうしよう!とかそこまで考えなくていいんじゃないかとは思います。
最大でも360万円しかとか言ってますが、来年は360万円投資できるか怪しい民です・・・
先が読めないからインデックス投資をする
2025年はトランプ相場で円高だ!
という話も聞こえてきますが、結局は相場はどうなるかなんて誰にもわかりません。
20年後からみたら今が円高で絶好の買い場かもしれません。
円高が確実なのであればFXでドル円ショートしておけばいいんですよ。
でもそれができないからインデックス投資をしてるんですよね。
なので、株価も為替も未来は読めないと割り切って投資をすべきです。
ってことは・・・ということでまた暴落の話と同じで、年初一括でいいんじゃない?となります。
FX、仮想通貨など色々やってきましたが、結局インデックス投資に落ち着きました。自分にはデイトレードのセンスはないということを把握するにもまだやったことは方は一度やってみてもいいかも!(おすすめはしません
新NISA2025年は年初一括?毎月積立?どっちがおすすめ?|まとめ
結論としては、年初一括がもっともリターンが高くなる期待値が高いので、年初一括ができるのであればおすすめです。
とはいえ、私自身暴落が来たらどうしようと考えてしまうのも事実なので、来年の新NISA投資としては、
- 楽天オルカン:毎月15万円の積立投資
- 楽天SCHD:ボーナス月に最低20万円投資
という感じで考えていますが、結局年初に一括でとりあえずやれるだけやっちゃおうということで、とりあえず100万円の積立設定を行いました。
生活防衛資金は確保した上で、ある程度余力も残しつつの微妙なラインが年初に100万円でした。
リスク許容度はひとそれぞれなので、私のメンタルではこれが限界なのですが、投資に振れるかたはガンガン振って行った方が期待値は高いと思います。
来年の新NISA投資戦略よかったら教えてくださいー!